2012年12月27日

緊張しました


このたびエイ出版様より出版されたムック
「田園都市生活」Vol.47冬号に家具工房TERAMOTOが掲載されました。

73ページに強ばった顔が掲載されています。あ〜あ。

10月の寺家回廊にいらっしゃった方が
出版社に紹介してくだすったようです。

人のつながりがまたつながりを呼ぶ。
ありがたいことだと思います。本屋さんでお手に取られた方はぜひご覧ください。

また、TERAMOTOショップカードも完成しました。

アートディレクター・田端一彦さん(TBT)のロゴをベースに、デザイナー高木麗さん(キレイノレイデザイン事務所)に製作していただきました。

このカード、コーヒーテーブルの天板の形をスキャンしてカードの形にしてあります。
自分では自覚がなかったのですが、この形はTERAMOTOの家具全般に共通するやわらかい雰囲気なのでぜひ使いたい。ということでした。

こちらもどんどんみなさまのお目に触れられるようにしていきたいと思います。


今年も残りあとわずか。この時期はいつもユニコーンの「雪の降る町」が頭の中で流れます。
みなさまよい年をお迎えください!







2012年12月20日

 たまには苦労話


クッション張りスツールを製作しました。

10月の寺家回廊でお越しになった横浜青葉区のI様がショウルームに置いてあったスツールをご覧になり、
「座がクッション張りで、下に棚のついたスツールが欲しい」とご注文されました。

最初注文を受けて一番に考えた事は「既存のスツールに棚をつけるだけだから、そう難しくはないだろう」でした。
ところが、後にこれが非常に浅はかな考えだと思い知らされてしまいました!

最初デザインを考えたとき、構造と製作が複雑なものになりそうだったのですが、まだ甘く考えていました。
そのまま作業に入ったのですが、四方転び・先細の丸脚に、四角い棚桟を水平にとりつける加工が非常に難易度の高いものになる、と、やっと気がつきました。
設計の段階で気がつけよ!という話ですが、もう後には引けません。

完成したものは、ナンてことないのですが。

この加工に手間取り2回作り直し、さらにもうひとつ気がつきました。
下の棚桟と、上の幕板と呼ばれる桟が組みたてで苦労しそうな構造になっていたのです。

これまた完成したらナンてことないように見えますが。

そこでこちらも1回作り直しましたが、
作り直す前のもののほうが形はすっきりかっこいい!


・・・さすがに悩みました。
お客さんからすれば、おそらくどうでもいいこと。
しかし作る側としては、手を抜いて後悔したくない。

・・・
・・・

考え抜いて、結局作り直す前の形を採用。
その幕板をもう一度作り直すことにしました。
嗚呼・・・。

それがこちら。

「十字面腰相欠き接ぎ」という必殺技のような仕口ですが
相当な強度の仕口です。


結局組み立てもうまくいき、先に張っておいたクッション座板を取り付けて完成です。

お客さんにも満足していただいたのですが、
やはり、形は作り直す前でも後でもどちらでもよかったようです。

それでも自分で後悔しないものが出来てよかったね。と自分の頭をなでておきました。




2012年12月7日

ひとひねり


近ごろ工房のまわりで野良猫の餌付けに挑戦しています。

このルックス。たいていの人は「くろ」なんて名前をつけるでしょう。
おそらく彼もどこかでそう呼ばれているはずです。

しかし、ヘソ曲がりの僕は「カポネ」と呼ぶことにしました。
体が大きく妙な貫禄があったのと、これまた妙に度胸が座っているのでひらめきました。

右耳先がわずかにカットされているので、
おそらく去勢されたオスだと思います。

同じオスとしては、ちと考えることもありますが・・・。


最近はやっと定期的にエサを食べにやってくるようになりました。
なに見てんのサ
警戒心が強く、おそらく簡単には頭をなでさせてはくれないでしょうが、生活に規則を与えてくれています。

カポネ氏、寒いから暖かくしてね。






2012年11月30日

箱テーブルつくり


知り合いよりお仕事をいただき、テーブルを製作しました。
ナラ材で製作しました。

一見テーブルではなくただの箱ですが、ソファーに座って縦・横の両使いができるデザインのようです。

このテーブルは板と板をつなぎ合わせる「仕口」が
あられ組みといわれる技法でデザインされています。

2枚の板にオス・メスをつくり、両手の指を組むように板を組み立てる方法です。
オス・メスに加工した板材です。

仕口の作り方はいろいろありますが、加工が終わったら
板材を組み合わせ、
指を組むように、ですね。

カンナをかけ、

その他、細かい仕上げを行ったら完成です。

写真では大きさがわかりづらいのですが、スツールと比べると大きさが少しはおわかりになるでしょうか。

普段あまりあられ組みは行わないのですが、
自分以外の方のデザインの家具を作るといろいろな勉強になります。
(慣れていない故に、加工の難易度も上がるのですが)








2012年11月22日

抹茶スツール②

色違いです


以前ご紹介した変型のスツール、10月の寺家回廊にお越しいただいた
横浜青葉区のMさまからご注文をいただきました。

ご自宅の敷地にあった古いお家を大改装され、広いスペースができたのでそこに合うスツールを探していた。との事。
ソファーほど場所をとらず、自由にレイアウトができるこのスツールを気に入っていただけたようです。


最初はご注文いただけるのかしら?と緊張していましたが、とんとん拍子にお話が進み、腕をふるって製作させていただきました。


布の見本帳から張り地を選ばれたのは奥様ですが、ご自宅のインテリアにあわせて花柄を選ばれました。
ふだんこのような柄を使用することは少ないので、3つの柄合わせなどに気を使いました。

お部屋の雰囲気によく合ったスツールになったのではないでしょうか。
張る布地で印象がガラリと変わる。これも椅子張りの魅力と思います。

張り地なども、見本帳からご自由にお選びいただけます。
張り地の種類で価格も変動いたしますので
お気軽にお問い合わせください。





2012年11月8日

1分間クッキング


最近渋柿をいただいたので、干し柿をつくることにしました。
初めての干し柿つくりです。まず皮を剥きます。

手首が痛くなったりもしながら、ヒモをからげ、

軒先にぶら下げ、10日ほど干すとできあがり!

フグなどを見てもいつも思うのですが、
食べると舌が曲がりそうな渋柿をおいしく食べるように、誰が挑戦を始めたのでしょう。

その里の勇者か、はたまたただの変わり者か。昔の人の食べ物への根気と執着には頭が下がります。




2012年11月2日

最後の一台


コーヒーテーブルを製作しました。

材料はナラ材。
近ごろ御自宅を購入された方から、「リビングに合うコーヒーテーブルを探している」と注文をいただきました。

お話を聞くと、引っ越しをされてダイニングセットもソファーもすべてそろったのに、気に入ったコーヒーテーブルだけがみつからなかったようです。
その最後のピースをTERAMOTOで製作してほしい、との事。もちろん二つ返事で引き受けました!



注文はナチュラルな木の仕上げで、柔らかな印象のテーブルがほしい、というお話。
昔似たようなテーブルを製作したことがあり、その写真をお見せすると、同じ雰囲気のテーブルがいい。と即断されました。


さっそく製作を始めましたが、このテーブル・・・

ごらんのように、丸脚に下棚がついてなかなか手間がかかることに
(作り始めてから)気がつきました。

そこはなんとか形にしたのですが、さらには完成が近づくにつれ甲板(天板)の材料に大きく色が入っていることにも気がつきました。

無垢材なのである程度の色は入ることもありますが、
結局はお客さんの雰囲気とテーブルの形にあまりにも似合わなさすぎるので、新しい材料で作り替えてしまいました。

右下にずいぶん白太と色が入っています。
この甲板、別の機会で使えたらいいナ。と考えています。

紆余曲折ありましたが無事に納まり、大喜びしていただき、私は恥ずかしくなりました。

お客さんに喜んでいただく事に早く慣れなければ。
今後の課題です。









2012年10月25日

器うつわ①

うつわ再び


10月に開催された寺家回廊、
スタンプラリーも行っていましたが、すべてのスタンプを集めた方に抽選でお渡しする景品を製作しました。

ブナ材のうつわです。
画像では小さく見えますが直径13cm、深さ9cmと中型の大きさです。

このうつわ、実は抽選の景品提出前日までなにも用意をしていなかったので、前日までの仕事を終わらせ、あわてて夜中まで木工旋盤で挽いたものです。
寸胴型なので、うつわの内側を削るのにずいぶん苦労しました。
そのおかげか、ごろんとした愛嬌ある形ができたと思います。


今回は仕上げにくるみ油を塗ることにしました。
鬼ぐるみの殻を割ります。銀杏の殻を割るのと同じ要領です。

実を取り出しスリコギでつぶしたあと、
柔らかい布に包み込んで油をうつわに擦りこみます。
「たんぽずり」という作業です。

食器に使うことを考えて挽いたうつわではないのですが、
この仕上げを行うと、口にいれても無害な仕上がりになります。

うつわを作るとき、仕上げにはいまだに答えが出ていません。
食材の汚れが染み込みやすいけれど無害な仕上げにすればいいのか、
ケミカルだけど汚れに非常に強い仕上げにすればいいのか。
家具も同じ問題にぶつかります。



おまけ・・・







2012年10月19日

CD立て

山椒は・・・


小物を開発しました。CDホルダーです。

手前から時計回りに、ナラ、ウォールナット、チーク、チェリーで製作しました。

近頃はCDの売り上げも減り、音楽もデータで聴かれることが多いと思いますが、やはりジャケットを眺めながら音楽を聴く楽しみもあるような気がします。


このCDホルダー、ひっくり返すとシングルジャケットも立てることができます。

イメージとしては、少し前までよく酒場などでみかけた
「Now Playing」とジャケットが立ててあったCDホルダー。

お店のBGMが耳にひっかかると、その音楽の名前を知りたくて
必死にジャケットを眺めたのを思い出します。








2012年10月9日

寺家回廊終了


大盛況のうちに終了した寺家回廊、みなさまありがとうございました。ただただ感謝しております。

混雑してゆっくりご覧になれなかった方、申し訳ありません。
ショウルームは基本的に日中常時オープン可能ですので、ご予約いただければお迎えの用意をしてお待ちしております。

またその節はよろしくお願いいたします。





2012年9月29日

スツール撩乱

スツール撩乱


スツールを製作しました。

材はウォールナットとナラ材。
スタンダードで気楽に持ち運びのできるスツールを目指しました。
オーソドックスな形ですが、座の高さを2種類設定しました。左が座高430mm、右が座高400mmになります。


お好みで選んでいただくことができますが、今回はさらにいろんな種類のスツールを製作しました。


座高350mmから430mmまで、すべて座を削りだす前です。

座板は旋盤で削ります。
丸く挽いた板を旋盤で回転させて削るのですが、なかなか難しいものです。


ベニヤの座面は寺家回廊にむけて、ワラ土手クッション仕様にしてみようと思うのですが、間に合うかどうか・・・。








2012年9月22日

ふたり掛けベンチ チェリー

チェリーベンチ


数年前に納品したベンチをお客さまからお借りしました。
材料はチェリー。
先ほど閻魔帳を調べたら2010年の一月に納品しています。わずか3年弱でここまで褐色に変わっているとは思いませんでした。

チェリーは経年変色が早く、すばらしい飴色に変わりますがそのスピードに驚きです。

このベンチ、座面も掘り込んだりして大変な加工でしたがじつは裏側に手の込んだ加工がしてあります。

座面の下側、脚と脚をつなぐ「幕板」の部分。

丸脚から幕板が生えているような「さすり仕上げ」を行っています。
大きな木工所ではいまやNCルーターという機械で簡単に仕上げてしまうものをすべて手加工で削りだしました。

お客さまのご自宅にある他のダイニングセットにあわせてのご注文でしたが、そちらの椅子もテーブルもすべてさすり仕上げのものでしたのでベンチも同じ仕上げにしてみました。
非常に面白い作業だったのを覚えています。


このベンチは現在、一時工房に置いてありますので、10月の寺家回廊ではご覧になることができます。
どうぞお気軽に遊びにいらしてください。



寺家回廊HP





2012年9月17日

お知らせ


毎日の空気も少しずつ涼しくなってきました。
10月3日から8日まで催し物を開催いたします。

工房のある寺家町は、ガラス・陶芸・リトグラフ・木工など
様々なジャンルの作家さんがアトリエを構える工房村でもあります。
「寺家回廊」という題目で、その作家さんたちが一同に介してアトリエ公開や作品の販売を行います。
町内を散策しながら、寺家の自然やモノつくりの現場訪問を楽しんでいただくこのイベントに今年初参加させていただきます。

まだまだ不慣れなままギシギシと前に進んでいるTERAMOTOですが、
お時間が許される方はぜひ寺家までお越し下さい。



寺家回廊HP
http://www.jike-kairo.net/







無垢材テーブル・家具等製作
家具工房TERAMOTO
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    (作業中は機械の騒音等で電話に出られない事があります。
   可能ならば、まずはメールでお問い合わせください)

       










2012年9月14日

こういうものもつくります


木製の「すのこ」を製作しました。

都内の幼稚園用に製作したのですが、
1200mm×1700mmと、市販品にはない大きさのため
オーダーをいただきました。

材料はブナ材。
TERAMOTOの大人用家具ではあまり使わない材料ですが、
子供のものですと清潔な感じと柔らかい雰囲気のため、ほぼ無条件で使用します。

子供たちがこのすのこの上を飛び跳ねながら、どんな風になっていくんだろ。と思うとしみじみしてしまいます。




2012年9月5日

浅い棚①

チークよ、再び


以前注文をいただいたチークの棚を
今度は工房ショウルーム用に製作しました。

今回は本体の寸法を1600mmから1400mmに変更し、
引き出しの引き手を既成の金物からローズウッドのつまみに変更してみました。

つまみを旋盤で挽いて思ったのですが、以前の金物もアジアン家具っぽくてよかったのですが、自分で挽いたものに替えるとより納まりがよくなった気がします。

ちなみに今回は、

3連棚だけではなく1ブロック仕様も製作しました。

この棚は1ブロック、2ブロック、3ブロックとバリエーションがあり、その置かれるスペースに対応することが可能です。

この1ブロック棚は京王・小田急線「多摩センター」の柏葉窯陶芸教室に実物を置かせていただいております。

見本は金物の引き手ですが、もちろんローズのつまみにも、
そして、御自分で製作された陶磁器のつまみを取り付けることも可能です。



・・・最近パソコンが突然動かなくなり、ブログ更新をごぶさたしてしまいました。
コンピューターも人も、夏の暑さがこたえたようです。

いろんなことが起きますね。残暑、酷暑、がんばりましょう。






無垢材テーブル・家具等製作
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さあ、遠慮せずに