2024年11月27日

 サイドテーブル


フォールディングチェア用に、サイドテーブルを製作しました。

3本脚のすっきりした形と、甲板をいかに軽く見せるかにミリ単位の調整を
繰り返しました。

片手で軽く持ち上がる取り回しの良さが特徴です。
直径・高さの寸法も、○・△・□の甲板での形も、自由に製作が可能です。

・サイドテーブル
 ナラ材
 260Φ × 600h




2024年9月23日

 バネ張り椅子 修理


大田区のお客さまからのご注文で、
座のバネが落ち込んでしまった小椅子を修理、張り直ししました。

目黒の骨董屋さんで、「優美で可愛らしい姿に一目惚れ」して購入した小椅子。
修理のご相談を受けた時は、木部はガタが来て、座のバネは落ち込んでしまっていました。

しかし、「一度はしっかりしたこの椅子の座り心地を体験したい」というご依頼で
座面に手を入れることになりました。

そこで座を下地まで全て剥がし、木部の仕口を取り直して再組立、
バネを吊り直し、藁土手を刺し直し、クッションにパーム材を詰めて、
元の張り地で張り直しをしました。







剥がしての釘や手跡から推定できることは、おそらくこの椅子は
最初ヨーロッパ(フランス?)で製作され、その後、一度か二度張り替えられ
日本にやってきた後、化粧程度に軽く手を入れられた。しかしその間、木部や
バネ等の基部に手が入れられることはなかった。ということでした。

見た目や大きさのカジュアルさとは裏腹に、オリジナルの中身は、馬毛や
高度な土手刺しの技術で製作されており、修行中、年寄りの親方たちが
「昔はこういうものがあった。こういうものをやったことある」と話して
いたようなものでした。

現在は手に入らなくなった材料を、入手できる材料に置き換えたりしての
張り直しでしたが、それでも全て天然素材の材料での置き換えが可能でした。

手間はかかりますが、かつては、それこそ身の回りのもので身の回りのものを
製作していたんだなあ。と感じました。

無理なくゆっくり回っていく。理想的な世の中を考えていました。




2024年8月11日

 彫刻家と洋裁家のための展示台



彫刻家と洋裁家のお二人からの注文で、作品の展示台を製作しました。

彫刻家の方が製材所と縁があり、天板・面材とも出処のしっかりした
ミャンマーチークで製作することができました。
また台を別々にも使える様に、ちょうどセンターでセパレートできる
構造にしました。

裏側の複雑な棚割り、面材の製材・施工等、少々苦労しましたが
チークの材質も相まって、二人の作品を引き立て、さらに展示の質を
上げることの出来る展示台が製作できたと思います。


・彫刻、洋裁展示台
 チーク無垢材・ラワン合板
 1840w (920w × 920w) × 710h × 485d




2024年5月28日

 両面使いベンチソファー




小田原市の新築住宅現場に、両面使いのベンチソファーを納品しました。
設計者にいただいた住宅の平面計画は、ダイニング・薪ストーブ・リビングの三部屋が、複雑なスキップフロアで隣り合ったものでした。

その3つを緩やかに間仕切り、それぞれの部屋に居場所を作り出した上で、さらに
動線の邪魔をしないベンチを考えました。
そこで背中をR状にして、通り道の圧迫感を少なくするデザインを採用しました。
以前製作した蛇腹戸収納の技術流用です。

意匠・内部構造の試作を重ね、十分な強度が確認できたので、本製作に持ち込みました。

現場ではベンチソファーが据えられた事で空間に拡がりが生まれ、落ち着いた場所を作り出せたと思います。


・住宅設計
 篠原建築設計事務所

・両面使いベンチソファー
 チェリー無垢材・クッション椅子張
 1740w × 665h × 1360d




2024年4月6日

 アフリカンプリント


稲城市のお客様からのご注文で、椅子の座面を張り替えました。

「普段使いの椅子じゃないから、張り地は椅子用だろうが何だろうが、
ホントに何でもいい」とのお話。

それじゃアってんで、服飾用のド派手なアフリカンプリントを
接着芯で裏打ちし、きっちりと張り込んでみました。




さあ、遠慮せずに