2018年5月22日
Across the Universe (exhibition)
切り絵作家 矢口加奈子さん、「家具つまみ専門店 FACTIO」村越さんと恊働した
椅子が新宿伊勢丹で展示されました。
切り絵以外にテキスタイル製作も行う矢口さんの布地、村越さんが設計・デザインした椅子、これを自分が木部製作・クッション張り込みを担当し、矢口さんの企画展に出展する話です。
松村 勝男さんのデザインから発想された椅子ですが、製作はそれぞれ似ている
部品をニャトー・チェスナット等、異なる材料で製作すること、脚部が8本
あること、また、それをパズルの様に組み合わせて考えなければならないので
意外と混乱しました。
しかし出来上がってみると、エキゾチックなテキスタイルの似合う、プロポーションの良い椅子になりました。
この後、量産仕様を製作し、オーストリア・ウィーンで販売する話も持ち上がっています。
2018年5月8日
中国の旅 2
今回、後にハンス J・ウェグナーの名作椅子 Yチェアのデザインルーツとなる
圏椅(クァン・イ)を目にする事ができました。
中国・明代に作られた椅子が原型ですが、これは後年製作されたものと
思われます。
ウェグナーが圏椅にインスパイアされ、1944年頃、China Chairのデザインを
発表した当時、世の中には現在ほど情報は溢れていなかったはずです。
そんな状況で圏椅を発見し、エッセンスを掘り起こしたウェグナーの慧眼には
感服するしかありません。
閑話休題
鳳凰古城を見学している時、地元の少数民族 土家族(トゥチャ族)の人々が
背負っている竹かごを見て、いいな、と思っていました。
そんな時に街を歩いていると、観光客向けの賑やかなお店の間に、地元の
かご屋さんがひっそりと店を開けているのが、唐突に目に飛び込んできました。
即座に値段交渉・購入となりました。
無事竹かごを背負ってお店を出たのですが、それからはどこへ行っても
注目される羽目になりました。
バスの中、ホテルの中、揚げ句は空港。
子どもすら入りそうな大きさの竹かご、飛行機の手荷物カウンターで
交渉に交渉を重ね、強弁の末、機内持ち込み扱いにしてもらいましたが、
カゴを背負って出発ロビーに降りて行った時、何百人分もの視線が一点に
注がれる。
飛行機に乗り込むと客室乗務員、乗客、すべての視線が注がれる。
「Great !」「渋いかご !」
普段、強面仏頂面の手荷物検査場の係員全員が笑った事は、忘れられません。
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