2017年4月27日

新緑 



根を詰めた仕事の合間を見て、近郊の日帰り温泉へ骨休め。
築100年は経とうかというお宿の建物、昼でもしっとりと薄暗い
休憩場所に座り、建物の見事な普請や欄間細工を見ていると
窓の外には萌えるような緑がひろがっている。

薄暗い室内から見る新緑は一幅の絵画のよう。


ゆっくり静かに流れていく時間。

身体の強張りも抜けていきます。





2017年4月15日

イレギュラー



機械でオニグルミの丸太材を削っていたら、「カリッ」と音が鳴り、銀色に輝く
ものが見えました。

「なんだろう?」

よく見てみると、散弾銃の弾だ。
おそらく狩猟中の流れ弾だろう。

このクルミは確か岩手で伐採されたもの。

何を獲ろうとしていたのだろう。鳥かな?鹿かな?兎かな?

散弾だから、食用目的ではないだろう。

害獣駆除かな・・・。

狩りの素人なりにいろいろ考え、一時、岩手の山中にいるような気分になりました。

こんな予想外のことも起こるので、自然のものは面白い。



2017年4月7日

3度目の春



毎春恒例になりつつある丸太の製材に、南会津へ出かけました。
今年はクルミと楢の製材。昨年盛岡で仕入れた材料の製材です。

帯鋸の轟音、挽かれていく材木のけたたましい音。

こちらの指示通りに製材機を動かすハンドルマン。
いつも通りの見事な手際を横目で見ながら、緊張して一鋸目を見守ります。


残雪の景色の中、あっという間に過ぎ去っていく濃密な時間。

春爛漫の横浜の工房へ戻ると、旅の疲れと南会津との季節の
流れの違いからか時差ボケにかかったようにぼんやりします。

浦島太郎とは斯様の如くか・・・。





2017年4月3日

チークサイドボード



チークのサイドボードを製作しました。
以前ベビーサークルをご注文いただいたお客さま、次は北欧ヴィンテージの
サイドボードをお探しでしたが
・既製品ではなかなか希望寸法のものがない。
・その希望寸法のものでも収納の数が思い通りのものがない。
・手掛けの大きさのバランスが良くない。
ということで、オーダーメイドで製作。

何度かの図面のやりとりで細かい仕様を決定。

ヴィンテージっぽさを出すために、特注のブックマッチ・チーク化粧合板を
収納前面に使用、引き戸レールなどの金物は使わないことにしました。





扉や引き出しのつまみはよく作りますが、掘り込みの手掛けを製作するのは

初めての経験。
角度や深さなど試作を繰り返しましたが、端正で納まりの良いものを作り出すことが出来ました。




さあ、遠慮せずに