2019年12月22日

ソファー製作


横浜都筑区の新築住宅にソファー・オットマンを納品しました。
下台は建築担当の工務店が製作。こちらがクッションの製作を行いました。
間口を一本で製作。共布でクッションカバーも製作し、本体に被せてあります。

長さのあるソファーですが、建物の雰囲気によく似合っていると思います。

ソファー・2400 ×  800 ×  800 (mm)
オットマン・800 × 800 × 380 (mm)




2019年11月10日

夕焼け


野沢温泉スキー場、ロッジ改修工事の現場で。

神々しいほどの夕焼けと、迫りくる圧倒的な闇への心細さから
涙が出そうになった。
人家の灯りの全くない山中でこれなのだから、昔の人の祈りの深さが
よく分かる気がする。




2019年11月5日

露往霜来


久しぶりに群馬県の木工の親方の工房来訪。
かつての養蚕小屋を流用した作業場の構造が美しい。

毎日工房の架構を見上げ、行先も何も分からないまま
いろんな事を考えていたなあ。と感傷に浸った。




2019年10月27日

家具ではなく


独・某スポーツカーの内装張替え。
世の中いろんな仕事があるもんだ。




2019年10月15日

告知


TERAMOTOのチラシを製作しました。
グラフィック担当はUrara Hearing Designの高木 麗さん。

彼女と打ち合わせをすると、いつもひとつひとつ、丁寧に丁寧に、こちらの
考えていること、思う事をすくい取るように視覚化してくれるのがよくわかります。

相手と向き合い、人の話を聞き込み、デザインでその先の広がりを表す。
素晴らしいお仕事だと思います。


このチラシ、これから川崎王禅寺、横浜青葉台付近の店舗等でお目にかける機会も
出てくると思います。その時はぜひ、お手に取りお持ち帰りください。


「Urara Hearing Design」高木 麗
 横浜市緑区長津田みなみ台7-30-16
 070-5024-7147
 urara8tuning@gmail.com





2019年10月3日

フォールディングチェア


モーエンス・コッホ MK99200(デンマーク)
1号帆布で張替え。帆布のあまりの厚さにミシン針から煙が出ました。




2019年9月7日

チーク格子収納



以前、円いダイニングテーブルを納品したお客様のオーダーでチーク収納を製作。

部屋の入隅デッドスペースの活用という事で、
① 設置場所の高さ・幅・奥行きのクリアランスがシビア
② 置き家具としての製作のため、調整材無し
という点を考えながら、場所の統一感に配慮して本体寸法を決定。

家具本体は、部品ごとの木目の流れを切らないように木取り。
そして引き出しの引き手は触感・引きやすさを考慮。数点試作検討の上、製作。
家具の密度を上げていきました。

格子収納が狙い通り、空いた場所にピタリと納まったとき、部屋の
雰囲気が変わりました。
この家具が錨の役目を果たし、空間の落ち着きが増したような印象を受けました。


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2019年8月2日

ソファー(置きクッション長椅子)・コーヒーテーブル製作


2.5人掛けソファー・1人掛けソファー・コーヒーテーブルの応接セット
一式を製作しました。
材料はナラ、クッションは背中に羽根を入れた仕様です。

春先に納めた葉山の家の打ち合わせ中、建築家の方の「建築では部材の角に
大きな面は取らない」という何気ない一言に、材料の角には何らかの面を取る
のが当たり前の感覚だった自分は軽く衝撃を受けました。
そこから着想して、今回はとにかく表情を抑え、日本の建築を意識した
置き家具を製作してみようと思いました。

そこで伝統的な寺社建築をイメージしてデザインを始めましたが、
最初はスケッチを描いても細部を考えても、すぐに余計な線を付け加えようと
してしまい、煩悶していました。

そんな時に偶然、滋賀県の永源寺を訪問し、その山門の美しさに感動。
自分のソファーデザインへの確信を持ちました。



水平と垂直のグリッドと、それを支える丸柱の力強さから受ける建物の清潔感。

これを見てからは、曲線をつけたくなるのを我慢して、線で変化をつける

のではなく、材料の厚さ・寸法で変化をつけるように意識。
表情は、機能・構造を徹底的に考え表す事で出て来るであろう、美しい形を
意匠とすることにしました。


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2019年7月10日

たためる座卓


多段スツールを注文していただいたお客様のご注文で、折りたたみ
の座卓を製作しました。


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2019年7月7日

メンテナンス 


家具工房を運営していると、製作以外にも様々な業務が附随する。
その雑多な業務のひとつに、木工機械のメンテナンスも含まれる。

油を差し多少の不具合を調整したり、刃物を交換したりするが、
切れなくなり交換した刃物は専門の研屋さんに研磨をお願いする。

いつも工房近くの研屋さんに刃物を持って行くが、町工場のような
たたずまいのその研屋さん、作業場に足を踏み入れると、整然と並んだ研ぎの
機械と機械油の匂い、親方の、古い職人特有の几帳面さと腕の良さを感じさせる
居住まいに、少し背筋の伸びる緊張感に包まれる。



      本職の家具屋でもあまり見る機会はないであろうチップソーの研磨。
     独特のリズムが心地よい。




2019年5月19日

本革小椅子張替え



本革でダイニングチェアを張り替えました。
お話をいただいたときは、ウレタン下地にバネが組んであるのかな、と
思いましたが、実物はゴムバンドを網代に編んだもの。それも伸び切って
いたので、すべて交換しての張替えでした。

座周りに菊鋲を打ちこみ、完成。
椅子張りでは太鼓鋲、亀甲鋲、菊鋲・・・、様々な飾り鋲を使用します。
今回、鋲屋さんと直接やり取りをする機会があったのですが、その住所が
奈良県は斑鳩町 法隆寺1丁目(!)

屋号と住所から、法隆寺の錺職(かざりしょく)と何か関係があるのか
考えてみたり。
綺麗に張り上がった椅子を前に、様々な事に思いを馳せました。




2019年4月7日

今日も今日とて考える






2019年3月11日

シングルベッド


チェリーでシングルベッドを製作。
本体サイズは2024 × 1040 (mm)

お客さまのおうちの家具が主に欧州アンティークなうえ、
優しい雰囲気のチェリー発注されたことなどを踏まえ、
そこに似合う、少しクラシカルな形を再定義しみようと考えた形です。

出来上がったベッドは滑らかな触り心地、柔らかくシャープなデザイン。
予想より落ち着いた雰囲気のベッドが生まれ、クライアントのお好みに合った
ようで安心しました。

近ごろは家具のデザインを考えるとき、お客さんとのとりとめのない
会話や希望、嗜好など、様々なものを自分の坩堝に放り込み、しばらく置いて
みるようになりました。そして考えるうち最初のきっかけが生まれ、
堰を切ってアイデアが沸いてくる事が多くなってきました

しかし着想のとっかかりはなかなか出ないもの。

ムリヤリ放り出したものに良いものはほぼ無く、ひらめきが出る
では考えを発酵させているようなものでしょうか。


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2019年3月3日

葉山の家 収納家具納品




・洋間壁面収納
・リビングTV台
・洋間収納 ①
その他
・玄関下足入れ
・洗面所手洗いカウンター、吊り戸収納
・洋間収納 ②
・書斎物入れ

すべてウォールナット無垢突き板合板・オスモ塗装







建築・家具設計
「根岸正典・計画工房」
神奈川県藤沢市川名2-1-2-4F
0466-27-0432




2019年2月23日

ソファーベッド張替え


ソファーベッドを張り替えました。

お客さまの所から引き下げたソファーを剥がすと、
中身のウレタンは劣化して粉状に。
15年〜20年ほど愛用された。という事で、チップ・ウレタンは
全て新品に交換しました。

ソファーを開いてみて思ったのは、20年近く前のものは、既製品といえども
手間もコストも非常にかかっていたのだ。という事です。
そのころ、よく親方が「既製品ってのはウレタンの固まりだよ」と
云っていましたが、その言葉通り、様々な固さのウレタンが複雑に
貼り合わされ、分厚いチップの上にのっていました。

今回はこれをすべて再現すべく、下ごしらえに時間をかけたのですが
特注の一点仕事ではなかなか大変でした。
また、布地のパターンも非常によく考えられており、現在の既製品では
もっと合理的に済ませるところも、まだ特注品の名残を感じさせ
所がありました。

既製品ソファーの20年の歩み方を意識する良い機会にもなりました。




2019年1月20日

ラグスツール


刺繍・織物・ラグ等を製作するテキスタイル製作者、高瀬ゆりさんと恊働の
ラグスツール座面の下ごしらえをしています。

福島県の裏磐梯にある諸橋近代美術館に納める仕事ですが、
サルバドール・ダリのコレクションで有名な美術館にふさわしく
届いたラグを開くと作業場が一気に華やかになりました。

1800 × 1200の大きなものから、1000 × 700の小さなものまで5台。
色も形も様々なラグが5枚、花開いています。



「テキスタイルクリエーター 高瀬 ゆり」

 yuriuriurico@mac.com





2019年1月14日

新年の泥沼


年が明け、椅子の原寸三面図を書き始めています。
椅子を製作するには、簡易的なものにせよこの三面図は非常に大切な
ものになります。
平面図、側面図、正面図=XYZ軸を1枚の図面に書き込むのですが、三次元の
ものの転びや太さ、位置関係が一目で解るようになります。

普段ならば、製作図としてもう少し端折って図面を書くのですが、今回は
図面上でも辻褄の合う、もう少し精度の高い三面図に挑戦しています。
非常に時間もかかり、本職の図面書きの方には笑われるかもしれない
出来ですが、満足いく三面図に近づいています。

本年もよろしくお願いいたします。




さあ、遠慮せずに