鳥羽の鯨
三重への帰省を利用して、内藤 廣さん設計「海の博物館」を見学しました。
ここは基本的には、三重県下の漁労者の使用していた漁労道具全般を
収蔵する博物館。
展示物を意識したのか、船底を思わせる独特の架講の建築です。
建設当時、博物館の運営は民間財団だったため、設計者の内藤さんは
「『金のない民俗系博物館』のため、来る日も来る日もコストと戦いつづけた」
と著書で表しています。
そんな苦労があったにせよ、まるで大きな鯨の胎内に潜り込んだかのような
スケールの大きさと、不思議な居心地の良さは何にも代え難いものでした。