2012年6月25日

ソファ張り替え



少し前のことになりますが、ソファの張り替えをしました。
張り替え前がこちら。


F1中継を観ていると、よくピット裏にレーシングカーを運んだりドライバーやスタッフが休憩するトレーラーが停まっています。
そのトレーラーの内装工事の一環でソファも張り替えることになったようです。

このお仕事、引き受けるかどうかかなり悩んでしまいました。
お客さんが張り替えに選ばれた張り地が、そうとう固いビニールレザーだったのです。
張り地が固い、ということはシワがとりづらい。という事。
さらにはご覧のように変型のソファ・・・。

食事も喉を通らないほど悩んだ末、結局「なんとかするさ」と引き受けました。

まずはいままでの張り地をはがしたあと型取り。

今回は張り替えのため、はがした張り地から型をとり、裁断・縫製をすませました



工房のミシンは、僕の椅子張りの親方が仕事を辞めた時にいただいた骨董品。
3,40年ほど前のミシンですが、モーターを載せ変え、手入れもしてあるため頑丈に力強く動きます。親方が現役で使っていた時は畏れ多くて絶対触れませんでした。


縫製は友人の手を借りて、いざ張り込みへ。
変型部分は臓物に綿を入れて、ボリュームを出して張り込みました。

やはりシワを抜くのに少々手こずりましたが

なんとか仕上がりました!

張り地を替えることで全くイメージが変わり、お客さんにも喜んでいただきました。
どのように納めるか散々考えた仕事ですが、そういうものは冷や汗の量に比例して、やはり終わったあともいつまでも印象に残っているものです。



工房のミシンを使って何か作りたい方もお待ちしています。
ぜひ遊びにいらしてください。








2012年6月17日

ベビーサークル①

ベビーサークル


チークの棚を注文していただいたお客さんから
ベビーサークルの注文をいただきました。
材料はブナ材です。
ブナはご覧のように清潔感があるうえに柔らかく、
表面をササクレなく滑らかに仕上げることができるので
子供のおもちゃなどによく使われています。

このようなベビーサークルは初めて作るもので、
いろいろ試行錯誤しながら・・・
枠を二枚ほぞという頑丈な仕口で組み上げ、


長手のつなぎの部分に、装飾と強度アップのために
木のプレートをはめ込むことにしました。

このようなプレートを隙間なくはめ込むのはなかなか
大変でしたが、一応チークとウォールナットの
二種類を用意しました。
お客さんが好みで付け替えることができます。




1m×2mの大きなサークル、
またもや納品までは緊張しましたが、
どうやら満足してもらえたようです。

このような子供の家具は仕上げや塗装の面で
大人のものより気をつかうところがあり
勉強になりました。

大事にお使いくださいね。


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2012年6月11日

東京・江戸


先日、大相撲夏場所を観るため
両国へ出かける機会がありました。

相撲というのはスポーツと云うより伝統芸能なんだなあ、
と思った一日。

ちょうど夕暮れ時に水路の近くを通りかかりました。

なんともいえない情緒・・・。                    

昔は「水の都」と言われただけあり、東京の東方(ひがしッかた)へ行くと
水が生活のすぐそばにあることを感じます。

洋の東西を問わず、水上交流が栄えた場所は
都市としても非常にエネルギーのある場所だった気がします。


2012年6月4日

浅い棚④

うつわ、道楽


うつわやもろもろを収納する
飾り棚を製作しました。

材料はチーク材。銘木中の銘木、と言われる材料です。
このチーク、削ってすぐはバサッとした印象なのですが

すぐに最初の写真のようなしっとりした色に変化します。

また非常に油気が多く、他の木では削りくずが
宙を舞うところ、チークはくずが刃物にまとわりつくように
からみつき、すぐに刃物が切れなくなります。

ただ加工性は良く、重硬で水に強いところから、昔は船の甲板などにも使われたようです。

この飾り棚、うつわを集めるのが大好きなお客さんが
自宅カウンター下のデッドスペースを生かしたい、
と注文されました。

お部屋の他の家具がチークだったこともあり、
違和感なく収まりました。
そして家具にうつわを収納すると、
両者がさらに引き立てあうことに気がつきました。

お客さんにも喜んでいただけたようです。(緊張)




さあ、遠慮せずに