イケてるぜ
最近カッコよくて笑える動画。
いろんな仕事のいろんな名人がいるなあ。
このCMのいいところは伝統工芸の名人、みたいな人でなく
生活のすぐ側にいる人たちの妙技にスポットライトを当てているところ。
何度見てもカッコいいなあ〜。
ミシン
工房で椅子張りの縫製に使っているミシンは工業用の総合送りミシン。
革や厚物を縫うときはこれでなくては、というもの。
張りの親方が70代も半ばになり、仕事を辞めるときに譲ってくれたものだ。
もう40年くらい前のミシンらしく、その使い込まれた鋳鉄の、ズシリとした
風合いは何ともいえない貫禄さえ感じさせる。
親方の名前にあやかって、「アオキさん」とか「サダオ」と呼んでいるこの
じいさまミシンはとにかく頑丈。
いままでモーターは2回変えているが、その他はまったくトラブルが無い。
「アオキさん」の音を聞いていると、親方の垢抜けた東京言葉といつもかじり
付く様に縫製をかけていた後ろ姿、そしてそれに怒られまいと必死に作業を
していた20代の自分の姿が頭によみがえる。
牛の生き様
ソファーの補修張り替えのために半頭裁ての牛本革を注文。
届いた荷物を開いてみると、工房の床一面に牛の形をした巨大な革が広がる。
その迫力にいつも圧倒されるが、面白いのは、やはり自然のものゆえに
一枚一枚表情が異なり、さらにライフマークが残っていることである。
しわの多い革、引っかき傷の残った革、何かに刺されたような跡。
「この牛はごろごろ横になるのが好きだったのかな」
「ここ、どこかで怪我したんだな。痛かったのかな」
裁断で傷をどう逃がすか、どこを見付に持っていくか。
そうやって革の状態を見ている時もそんなことを考えたり、なんや。