2013年10月26日

丸太材購入


先日材木屋さんからお話があり、オニグルミの一枚板を仕入れました。

岩手県産樹齢150年の大木です。
寸法は長さ2.1m × 60cm巾と長さ2.1m × 50cm巾。

「いまどきこれだけの大きさのオニグルミは数が少なく、久しぶりの出物」
ということで購入し、工房へやってきたのですが、皮付き材で相当な迫力です。
広い場所が欲しい・・・。

オニグルミはほのかなピンク色で優しい印象の材木です。 
2枚矧ぎにしてテーブルにしても良し、1枚でカウンタートップも良し、の材です。

これからすこしづつこのような在庫材を増やし、お客さんに現物を見てもらいながら
製作するものを決めていくこともできたら、と考えています。






2013年10月20日

或る阿呆の・・・


ショウルームになにか家具を製作しようと思い、引き出しの多いチェストを
製作することにしました。


材料はチェリー材。
大きさは1400w × 800h × 280d。

本体は少し浅めで使いやすくしてあります。
まだ引き出しを仕込む前ですが、なぜこれほど引き出しの数が多いチェストを
製作してしまったのだろう・・・。と(本体ができた後で)考えてしまいました。

そこでふと思い出したのは、勝手なイメージですが昔の古い薬局、もしくは中国清朝末期の上海。
「阿片窟」で横たわる阿片中毒者の後ろに置いてある、前面すべて小引き出しの古めかしい収納・・・。
そのようなものがいつのまにか頭の片隅に焼き付いていて、それがいま形になって
出て来たようです。


収納はありませんがこんな感じのところでしょうか。


もちろんあのようなアンティークな家具にはなりませんが、これから注文の合間をみてはすこしずつ引き出しを仕込んでいこうと思います。
一体いつ完成するの。
連続する構造としても美しいと思いますが、いかがでしょうか。




2013年10月7日

半月衣紋掛け

半月衣紋掛け



ウォールナットでハンガー掛けを製作しました。

構造としては単純なものなので、どのような形にしようか考えていたのですが
昔読んだ本に載っていたシェーカー家具の脚が好きだったのと、
ちょうどその夜が見事な弦月だったので、一気にデザインを決定しました。




シェーカー家具とは、18世紀後半のアメリカに実在したシェーカー教徒によって製作された家具で、彼らは清貧を是とし、厳格な規範のもとで集団生活を送った人達だったようです。
そのため彼らの製作した生活用品も質実質素、装飾を省いた実用に長けた形の物が多く、
家具製作を志すなら一度はその形を目にすることがあるほどの家具です。


今回は一般家庭でも、ちょっとしたショップなどでも使えるような形を意識してみました。
キャスターと引き出し付きで移動も楽だと思います。
小物はこちらへ。






2013年9月29日

秋の文化月間


明日9月30日から10月6日までの一週間、銀座のギャラリー悠玄で行われる
「男たちの手仕事展」に出展させていただきます。



焼物、縫製、革細工、彫金・・・。様々な先輩作家さんたちに混じっての出展、
初めてお会いする方も多く、良い刺激をいただけそうで楽しみにしています。

お近くまでお出かけの際は、ぜひお越しください。



「ギャラリー悠玄」
泰明小学校のすぐそばです。





2013年9月21日

名物自慢


家具ではありませんが、三重の実家から「かぶらせんべい」を送ってもらいました。

おそらく小麦粉をベースにしたおせんべいですが、ほんのりと甘く
洗練された印象を受けるお菓子です。

ご覧のように、大・中・小が詰め合わされたルックスはなかなかです。

子供のころはおいしいとも思わず食べていたのですが、最近20年ぶりぐらいに
食べたらその素朴な味に虜になりました。

小さいころ好きだったものに何とも思わなくなる。そしてその逆もまた然り。
「変わらないもの」っていったい何だろう。と、ふと考えました。







2013年9月12日

張替え中に考えた


大きなソファー張替えのお仕事をいただきました。
うたた寝のベッド代わりにも使われていたらしい。


3人掛け一本と1人掛けを二本。
すべて鋲打ち+クッション交換、さらに本体にも手をいれるため結構なボリューム。
しばらくかかりっきりになるだろうな、と裂地はがしを始めました。


そして1人掛けを二本はがしたところで、この二本の製作者が違うことに気がつきました。

このソファー、外見は同じ形をしていますが、座面の中の構造が二本とも全く違う作り方をしてある上に、細かい材料も違っている。

作業をしながらだんだん判ってきたのは、片方はおそらく個人の小さい特注工場に外注に出されたソファー、もう一方はメーカーが大工場で大量に張り上げたものだ、という事です。


椅子張りの世界ではよくあることなのですが、外注したときの時期やコストの掛け方、製作者の考え方や設備の差で同じ椅子でも細かい差は出たりします。
しかし同じソファーでここまで作り方や急所が違うものは初めて目にします。

はがすといろんな事が見えてきます。


両者を比べたとき、おそらく個人の工場で張られたものは、釘を打つ癖や特注屋さんらしい細かい気の使い方から、古い職人がひとつひとつ仕上げているなあ。という印象を受けました。
僕の親方も古い職人だったのですが、その時に散々叩き込まれた作業の勘所がこのソファーでは全く同じでした。

そして大工場の方は洗練され、非常に合理的な張られ方がしてありました。
材料の段取りや作業の仕方が何十本も一気に用意されていないとできない方法だったのです。
このような仕事は発想の仕方が非常に参考になります。
「ああ、こんなやり方があるのか」「この材料は大量に用意できないと大変だ」


どちらが良い、悪い、ではなく種類の違う仕事の進め方。同じ製品でも考え方がこんなに変わるのか、と思うと面白いものです。

椅子をはがしながら様々な物語を連想する。これも作業の楽しみです。


2013年9月3日

抹茶スツール③

スツール製作


5月から進めてきた、三重のテキスタイル作家harunachicoさんとのコラボレーション
スツールが完成しました。



もともと抹茶スツールという定番商品として開発したスツール。
ご夫婦でいらしたharunachicoさんと初めてお会いして「一緒に何か作ろう」と、お酒で意気投合したときに頭に浮かんだのがこのスツールでした。

先方にとっても、このような張り物にご自身のテキスタイル作品を張るのは初めてだろうし、
こちらも作家さんのテキスタイル作品を張り込むのは初めてで、面白い作品が出来上がる気がしました。

いつもharunachicoさんの作品を見て、ポップだけれどもどこか冷静な雰囲気を持つ・・・
甘いだけでなく少し苦みの混じったデザートみたいだな、と思います。
この、他ではなかなか出せないセンス、初めて拝見したとき真っ先に京都とパリの雰囲気が浮かんだのですが、お二人の勉強時代のお話を聞くとやはりそのようなものがバックボーンにあるようです。



こちらのスツール、9月14日から10月6日まで工房すぐそばのギャラリーJIKE STUDIOで開催のharunachicoの世界展」で展示されています。
お時間のある方はぜひ、ご覧にいらしてください。









さあ、遠慮せずに