2015年12月3日

階段転落防止柵


今回は少し毛色が違いますが、階段の転落防止柵を製作・取り付けしました。


以前、ベビーサークルを注文していただいた豊島区のK様。
2人目のお子さんが誕生し、つかまり立ちを始めたのでなるべく早急に納品すべし、
というお仕事でした。

今回は建築設計をしているKさんが図面を引いてくださったので、こちらは
現調・実施検討と製作を担当しました。

材料は前回とおなじくブナのソープフィニッシュ。
ブナはブナでも今回はヨーロッパビーチが手に入りました。
日本のブナよりも色が白い、と云われているヨーロッパビーチですが
加工をしていても目が詰まっている、というか、非常に粘り気がある気がしました。
うまく言葉にできませんが、昇降盤で木を裂いていてもしっとり、ヌルリとした
手応えがあるのです。




現場では既存の手すりを利用して吊り元の柱を立てました。
正面の柱を裏面から薄い板で挟み込む構造ですが、ネットのフックや斜めから走る
手すり本体をかわす事に苦労しました。





お客さま支給の金物で扉を吊り、形になりました。
もう少し細部の納まりに課題が残りましたが、その場の雰囲気によく合った
転落防止柵だと思います。

奥さまから「現状は部屋と階段が扉一枚で仕切られているだけなので子どもが非常に
不安だった。この柵で安心できます」というお言葉をいただいたとき、こちらも
なぜか安心し、家具には(今回は微妙に家具とは違うけれど)家族の時間に密着した
そんな役割もできんだなあ。と考えていました。

家の具と書いて『かぐ』。昔の人はよく云ったものだ。




さあ、遠慮せずに