据え付けの大きなベンチ
三重県のBさま邸に家具を2つ納めました。
1つはダイニングテーブル。もう1つがこちらのベンチ。
全長が5.2m、奥行きが90cmの巨大なベンチです。
下台はチェリーの化粧合板、座面と座面の間にもチェリーで収納を製作しました。
注文をいただいたB君、実は高校時代の同級生。そのお陰か、打ち合わせも緊張しない
面白いやりとりが交わされました。
自宅を新築する、との事で、最初話をいただいたときまず思ったのはベンチというより
もはやデイベッドと思われる程の奥行き寸法についてでした。
「おいおい、そんなに大きいとベンチとしては使いづらいで。40cmか50cmくらいやとあかんの?」
「あかん。とにかく大きかったらええねん!90cmでやってくれ」
「は?・・・・大きかったらいい!て、・・・ほんまか?」
「ほんまや!とにかくこれでやってほしい」
「・・・・」
漫才のようなやりとりの末、普通あまり見かけないサイズのベンチを製作することになりました。
製作するにあたって悩んだのは、まだ図面でしか存在しない現場への納まりでした。
最初は無垢材で下台を作ろうかな、と考えたのですが、窓際で常に陽が当たる場所なので
反りや収縮を考えると、今回は化粧合板を採用しました。
また、建築現場の常で細かい寸法は現場合わせをする必要があること、現場が遠いので
簡単に現調ができず、大工の棟梁と電話口で話すだけの寸法で製作を進めなければいけない事が
なかなかプレッシャーでした。
なかなかプレッシャーでした。
窓の腰壁と高さが揃えてあります。 |
結局、納品は現場で削り合わせが必要だったもののうまく収まり、懸念していた奥行き寸法も
部屋のスケールに合い、驚くほど居心地の良い納まりになりました。
そして次はテーブル。