2014年4月14日

木のハイツール

木のハイスツール


定番商品の丸スツールの仕様違いとして、ハイスツールを製作しました。
材料はチェリー。座高600mm、結構高めです。

お客さまは横浜保土ヶ谷区のTさま。
「台所で使えるような座高の高いスツールが欲しい」と、ショウルームにいらっしゃいました。
そこに置いてあったスツールをご覧になり、座高・座径・使用する材種をアッと云う間に
決められました。


このスツール、普通のスツールの脚を延ばせば済みそうですが、強度を考えると、脚部の下部に「つなぎ」という部材が必要になってきます。
スツールそのものの構造を変えてみたりいろいろ試していたのですが、なかなか形が決まらない。

ある時、作業場の電動工具の刃物を見ながらボンヤリしていたら、頭の中につなぎのいいアイデアが浮かび、試作を重ねるうちに某高級車の内装部品が頭に浮かびました。


(もちろん写真でしか見たことがありませんが)なんとなくプロペラを連想するその形が、全体が丸いシルエットのこのスツールに少しシャープな印象を与えてくれる気がしました。



いままで製作したことのない形なのでうまくいくかは判りませんでしたが、うまく完成しました。

納品したお客さまにも喜んでいただいたのですが、今回のように形に悩んでいる時、
意外なところからアイデアが湧くものです。

実は桟の断面が曲面になっています。苦労したんですよ。

        






2014年4月1日

鋏を買う


先日、種子島の鍛冶屋さんの鋏を買いました。
ひげさんのお店。


ふと、ある本の記事で目にして一目惚れ。

さっそく、種子島のひげさんのお店に電話で問い合わせてみたところ、
(おそらく)年老いた女将さんが対応してくれました。

お話によると、この鍛冶屋さんは鎌倉時代以前より続く37代目の鍛冶屋さん。
当主の牧瀬さんは現在も鍛冶をしておられるが、男子がおらず、「牧瀬」の名は当代限り、というお話でした。

素朴ながら、熱を帯びた女将さんの語り口に引き込まれ、その場で種子鋏(たねばさみ)を注文したのですが、届いた品物をみて、さらに感激しました。


包みを解くと、鋏がまるで鍛冶場から直接送られてきたかのような鉄の匂い、
端正なヤスリ目と、たがねで刻んだ「本種」の銘。


雑鋏として使える頑丈さと、素晴らしい切れ味をもったこの鋏、
1000年続いた(牧)の銘が種子鋏に刻まれるのは残念ながら、おそらくもう
あとわずかですが、その中の一丁を手に出来た嬉しさと、
素朴ながら丁寧に作られた鋏を見ながらいろんな事を考えています。

この刃のねじれが切れ味の秘密。





2014年3月21日

春が立つ


ここ数日、光まぶしく空気が緩みはじめました。
寺家町でもあちこちで蕾がほころび、様々な生き物が動き始めたようです。
道ばたでも。


やはり人も生き物。
気分は良く、すぐにでもどこかへ出かけたい気持ちになります。
あの町、あの場所、あの温泉、会いたい人たち・・・。

ちかごろバタバタとしてなかなか時間を作ることができませんが、
なんとか手が空いたら、と思います。どうなるでしょうか。






花つながりではありませんが、長さ2.4m、アメリカンチェリーの大きな板を削り出しました。
手伝い仕事ですが、壁面TVボードの部材のようです。




無垢材テーブル・家具等製作
家具工房TERAMOTO
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2014年2月19日

引き出しデスク

引き出しデスク


小さな収納の付いたデスクを製作しました。


材料はウォールナット。今回はすこし遠い、三重県からの注文です。
お客さまは高齢の方。介護施設に入られ、毎朝新聞をゆっくり読むための
テーブルが欲しい。というご注文でした。


そして、そのテーブルにはあまり大きすぎない引き出しも付けて欲しい。というお話。
お部屋を拝見すると、手紙や封筒、筆記用具や文庫本が表に出ていたことに気がつきました。
なるほど、なんとなく行き先のなさそうな小物たちを収納して、さらに座った時に邪魔にならないように、という事で幅20cm強、幕板と同じ高さの引き出しにすることにしました。

こう見えて、結構入ります。


最初、今回も角に大きな丸みを持った形で天板を製作したのですが、なぜかピンと来ない。
なぜだろう。考えました。

・・・

・・・今回はお客さんの雰囲気から、引き出しに普段はあまり使わない真鍮の
引き手を採用してみたのですが、これが家具にシャープな印象を与え、天板もシャープな形が似合うようになったことに気がつきました。


そこでもう一度材料を削り直し、再び天板を作り直したところ、全体の座りの良い形に納まりました。
いままではあまり作らなかった直線基調の家具。ウォールナットの質感とも相まって
なかなかいいな。と思ったりもしました。
こうしていろんな事に取り組んで、また新しい形に出会っていく気がします。


お客さま、「なかなか形もいいし、これで新聞もゆっくり読める」と、喜びなすった。
毎日、毎朝、ゆっくり愛でるように使っていただけることを期待しています。

2014年2月11日

ベビーサークル②

ベビーサークルふたたび


以前製作したベビーサークル、別のお客さまからもオーダーをいただきました。

材料はブナ。やはり子供の触れる家具には、その触り心地と清潔さが
向いているような気がします。

オーダーをいただいた豊島区のK様、建築設計をされているお客さまです。
打ち合わせにお邪魔したご自宅は細部の納まりが非常に美しい建物で、インターホンを押す前に5分ほど、お家の前でうろうろと見惚れてしまいました。
誰かに見られていたら、さぞ怪しい人間に見えただろうと思います。

そのK様、お子様がハイハイを始めたので急遽ベビーサークルが必要になった、との事。
ご両親には大至急市販のベビーサークルを買うようにおすすめされたらしいのですが、形とサイズのいいベビーサークルを置きたい、と、HPでお探しになられてご注文いただきました。



子供の触れるものなので、いつも以上に仕上げ作業に気を使いました。
全ての材料に鉋をかけ、徹底的に磨き上げた後、ソープフィニッシュという
仕上げを施し、さらに目の細かい紙ヤスリで磨いてあります。
このソープフィニッシュは北欧椅子の伝統的な仕上げです。石鹸をお湯に溶かし込み
その石鹸水を家具に染み込ませて汚れ止めにするものです。
ウレタン塗装と比べれば対汚性は弱いのですが、施工時の環境への負荷も軽く、
子供が家具を舐めたとしても危険がないので、幼児向けのものには比較的よく使用します。

そして今回は接合のプレートをブナ材で製作し、おまけとして
お部屋のインテリアのチークにあわせ、チーク材のプレートもお付けしました。


工房まで引き取りにいらしたK様、サークルをお気に召されたようで安心しました。
建築の話など、またゆっくりとお話したいものです。
受注生産で即納ができない中、辛抱強くお待ちいただき本当にありがとうございました!

2014年1月28日

ソファー納品


3人掛けソファーと1人掛けソファー2脚を張替えました。

このソファー、昨年の夏に引き取って他の仕事と平行して進めていたのですが、
以前書いたように、3脚の仕様がまちまちだったものを統一して張り直しました。


大体張り込みが終わったあと、ソファーの全身に打たれている鋲のことを考えました。


鋲には簡易的な連結鋲と、ひとつひとつが単体でばらばらのバラ鋲があります。



どちらを採用するか悩んだのですが、結局バラ鋲を使用することにしました。
バラ鋲は施工に手間がかかるのですが、やはり雰囲気が素晴らしい。
また、納品先のお客さんが江戸・明治期に建てられた広大な古民家にお住まいだ、とお聞きして、簡易的な鋲が打ち込んであるものではその雰囲気に合わないような気がしたのです。
背裏もひたすら打ち込みます。


   結局、9mm径のバラ鋲を22m分も打ち続け、大きな問題もなく完成させました。
遊んでいるように見えますが本人は必死です。


完成後は宇都宮への納品でしたが、広大なお屋敷の中でもソファーは違和感なく
納まり、安心しました。



納品先のお家でソファーは早速お子さんの遊び場になりました。
子供のころ、誰もが持っていた自分の場所。
この椅子もそんな場所になればいいのにな、と思った一日でした。





宇都宮のIさま、Yさま、シンジくん(4さい)、ありがとうございました。







2014年1月6日

2014年開始


みなさま、明けましておめでとうございます。
三重より帰横し、工場は明日から通常業務に戻ります。
三重県・赤須賀漁港の新年。漁船が一斉に大漁旗をかかげます。

新年からばたばたしていますが、
どうぞ、本年もよろしくお願いいたします。







さあ、遠慮せずに