2017年12月2日

張り上がり



J.L. Møllerのチーク椅子が張り上がりました。
不幸にもお客さまの自宅でボヤ騒ぎが起き、無惨な姿になった椅子でした。

木部は水をかぶった跡が残り、煙と煤の臭いが染み込んだ上、
クッションには踏み込んだ消防隊の足跡がくっきり。
火事現場の壮絶な様子が生々しく刻み込まれていました。

部屋内全面修繕のついでに椅子の処分も考えられたそうですが、
海外赴任から戻った時に購入した思い入れの強い椅子とのことで
張替え・修繕をご注文いただきました。

修理はクッションベースもすべてやり直し、木部は全面研磨後、オイルで再塗装。
張替え前は淡い格子柄の裂地でしたが、お客さまの選んだ鮮やかな青色へ張替え。

少し前までは木部の色と裂地を調和させ、椅子をあまり目立たせない注文が
多かったのですが、最近は 今回のような木部と布色の大胆なコントラストを
楽しむ注文も増えて来た気がします。

この椅子も、また再び可愛がってもらえる事でしょう。




さあ、遠慮せずに