意外な仕事もあるもんだ
大きさは直径600mm・高さ300mmの半球に窯口部分の鼻が付く形です。
自身が経営する築炉会社で「軽トラックの荷台に載るような大きさの」ポータブルピザ窯を開発することになり、そのための
耐熱タイル用の型を木材で製作することになりました。
築炉屋さんという、珍しい職業のBさん。
なかなか耳にすることも少ない仕事ですが、普段は陶芸窯等の製作はもちろん、産業用の高熱炉の周囲に耐火レンガで
耐熱壁を築いたりしています。
そのノウハウを生かし、さらに間口の広い仕事を創る目的で、今回のピザ窯の企画が出たようです。
お話をいただいた当初は家具屋のウチではなく、木型屋さんの仕事のように思いましたが
Bくんの熱い口調にほだされて挑戦することにしました。
製作は加工のしやすさと完成後の取り回しを考え、桐で製作しました。
桐の集成材をさらに積層してかまぼこ形に削り、さらに半球に削り出していきました。
その大きさから木工旋盤で回転させることも難しく、電気鉋で荒削り後、手道具で削ることになりました。
本体の半球削りの他に、窯口と本体の削り合わせが3次元のRになるため
苦労しましたが、型枠として問題ない納まりになりました。
苦労しましたが、型枠として問題ない納まりになりました。