2018年6月6日

ラダーバック・ダイニングチェア


ダイニングチェア・ペーパーコード仕様。
細部デザインの変更、座り心地の改善を行いました。

椅子は製作の難度が高く手間がかかる上、あまり利益が期待できないので
お寿司屋の小鰭・シンコと同じく、やせ我慢で製作している所があります。
別名『家具屋の小鰭』。

その反面、椅子は愉しく華のある家具だと思う。
誰かに喜んでもらえるような椅子を作りたいものです。

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2018年5月30日

偉そうな事、言えた口じゃないけどサ


最近張り替えた椅子、二重張りがしてありました。
海外で張り替えた椅子みたいだけど、前の布地すら剥がさずに新しい布被せて
「はい、張り替えでござい!」
よくこんな事出来るよね。

アタシの親方が「椅子張りなんて、いくらでもゴマカシが利くんだよ。
絶対こんな事するんじゃねえぞ」なんてよく云ってました。

近ごろはお客さんも新しい布被ってりゃ、張り替えた。なんて思う方も
いるようで、そこをごまかしたり、判んなくなった業者も増えてきた。
値段の高い、安いも大事だけどさ、そんな所も意識して見てもらいたいな。





2018年5月22日

Across the Universe (exhibition)


切り絵作家 矢口加奈子さん、「家具つまみ専門店 FACTIO」村越さんと恊働した
椅子が新宿伊勢丹で展示されました。

切り絵以外にテキスタイル製作も行う矢口さんの布地、村越さんが設計・デザインした椅子、これを自分が木部製作・クッション張り込みを担当し、矢口さんの企画展に出展する話です。

松村 勝男さんのデザインから発想された椅子ですが、製作はそれぞれ似ている
部品をニャトー・チェスナット等、異なる材料で製作すること、脚部が8本
あること、また、それをパズルの様に組み合わせて考えなければならないので
意外と混乱しました。

しかし出来上がってみると、エキゾチックなテキスタイルの似合う、プロポーションの良い椅子になりました。

この後、量産仕様を製作し、オーストリア・ウィーンで販売する話も持ち上がっています。




2018年5月8日

中国の旅


GWを利用して中国湖南省へ出かけました。
上海を経由して、中国国内便で張家界空港へ、そこから天門山や鳳凰古城、武陵源
を回るコースです。


ガラスの桟道や吊り橋など、いわゆる観光施設も見学したのですが、それ以上に
圧倒されたのは街や人々のエネルギーでした。
みんな、よく食べ、よく笑い、よく喋り、自己主張をはっきりとする。
すべてを呑み込んで爆発的に発展している中国の勢いを垣間みた気がしました。




中国の旅 2


今回、後にハンス J・ウェグナーの名作椅子 Yチェアのデザインルーツとなる
圏椅(クァン・イ)を目にする事ができました。
中国・明代に作られた椅子が原型ですが、これは後年製作されたものと
思われます。

ウェグナーが圏椅にインスパイアされ、1944年頃、China Chairのデザインを
発表した当時、世の中には現在ほど情報は溢れていなかったはずです。
そんな状況で圏椅を発見し、エッセンスを掘り起こしたウェグナーの慧眼には
感服するしかありません。




閑話休題

鳳凰古城を見学している時、地元の少数民族 土家族(トゥチャ族)の人々が
背負っている竹かごを見て、いいな、と思っていました。
そんな時に街を歩いていると、観光客向けの賑やかなお店の間に、地元の
かご屋さんがひっそりと店を開けているのが、唐突に目に飛び込んできました。
即座に値段交渉・購入となりました。

無事竹かごを背負ってお店を出たのですが、それからはどこへ行っても
注目される羽目になりました。

バスの中、ホテルの中、揚げ句は空港。
子どもすら入りそうな大きさの竹かご、飛行機の手荷物カウンターで
交渉に交渉を重ね、強弁の末、機内持ち込み扱いにしてもらいましたが、
カゴを背負って出発ロビーに降りて行った時、何百人分もの視線が一点に
注がれる。

飛行機に乗り込むと客室乗務員、乗客、すべての視線が注がれる。
「Great !」「渋いかご !」

普段、強面仏頂面の手荷物検査場の係員全員が笑った事は、忘れられません。




2018年4月24日

傷


椅子の笠木を木取っていたら、表面には無かった傷が現れた。
傷を何とか逃がせないかとあれこれと試しましたが、やはり真正面に出てきます。
勿体ないナ、と思いながら材料を差し換えることにしました。

何でも自然の素材を相手にしていると現れる材料の不均一さ、歩留まりの悪さ。
そこではじかれた材料の事を思うと少し胸が痛む。

「仕様がないよ。まァ、俺たちの仕事はそういう事の上に成り立ってんだ」

昔の職人友達の言葉が、やけに胸に響きやがる。




2018年4月16日

間仕切り収納


藤沢市・本鵠沼の住宅に間口3m × 高さ2,4m × 奥行き65cmの間仕切り収納を
製作・納品しました。材料はシナ合板。

10年前に建築家 根岸正典さんの設計で住宅を建てられ、竣工当時、予算の都合で
製作を見合わせていた子ども部屋の間仕切り家具を、子どもの成長に合わせて
製作することになりました。
男の子の2人兄弟ということもあり、家具の背板全面に防音用のプラスターボードを
挟み込み、間口半分を両面本棚収納、残り半分はクロークとその他の片面収納に
する構造です。




家具が大きい上、ボードの重量も加わり、作業場や現場での取り回しに
苦労しましたが、三方綺麗に納まり安心しました。

思春期に自分の個室を初めて与えられた時、自分専用の秘密基地ができたようで
非常に嬉しかった事を思い出していましたが、この部屋の主も相当よろこんで
くれたようです。
全身から喜びが溢れている男の子を見て、こちらも嬉しくなりました。



家具設計 「根岸正典・計画工房」
      神奈川県藤沢市川名2-1-2-4F
      0466-27-0432





さあ、遠慮せずに