2016年3月12日

四たびのカウンター下収納


横浜青葉区のKさまのご注文で、カウンター下収納を製作しました。



ある日工房にいらしたお若いご夫婦。
お話を伺うと、どうやら新築のお家にお引っ越し。そこで対面カウンターの下の
デッドスペースが気になり、量産家具のお店を探したが意中のものが見つか
らなかった。というお話でした。
どうしても気に入るものがなく、では特注製作しようと作業場までいらしたお二人、
製作した家具が溢れ、半ば倉庫と化したショウルーム。そんな状態に慌てながら
しどろもどろになり家具の説明をする怪しい男を前に「うん、ここに頼もうか」「そうだね」

『・・・え?ホント?』
その蛮勇と判断のスピードに思わず目を丸くしたところから製作が始まりました。




打ち合わせの結果、背板無し・可動棚・扉をつける。という仕様は決定しましたが、
家具本体とカウンター天板の出っ張りをどうするか、という問題が発生しました。
最初は「家具がカウンターから出っ張ってもいいですよ」というお話でしたが
やはり使い勝手がよくないのと、ホコリが溜まる。等の問題に配慮し、扉の上部をオープン
して、奥行きをすぼませることにしました。



壁面と床にしっかり固定してあります。


納品の前日まで細部の調整を行い、その晩は色々考えて目が覚めてしまいましたが
家具をお持ちした現場でご主人が「カッコイイ!いいね!カッコイイ!」
と喜ぶ様子を見て、体から力が抜けました。




新築のお家に新しい家族。この収納もこれからどんな変化をしていくのだろう。
いろんな思い出が刻み込まれていくといいな。そして生活で使われ、時間がたった
この家具をまた見てみたいな。
そんなことを考えながら、春の現場を離れました。




さあ、遠慮せずに