2018年12月5日

昭和は遠くになりにけり


キャリアをスタートさせた頃、よくお世話になった椅子張りの親方の
所へ手伝いに行った。
都内三田のど真ん中、ビルの谷間の細い路地。そのまた奥の「こんな所に?」
という場所に、ひっそりと木造の作業場が建っている。

15年ぶりに開ける木製の引き戸。奥から出て来る親方は、すこし老けたかな?
と思う以外は何も変わらない。
御年を聞くとなんと83歳の現役の張り職人。
昔話をすると、まだ東京タワーは無かった。とか、新幹線が走り出した。
とか目眩のするような話。

親方の工場の周りも建物がどんどん無くなり、目まぐるしく変わっていく。
そんな景色の中で、ここだけはすべてがゆったり止まったような不思議な感覚だ。

腕のいいことで評判だった「芝の職人」と呼ばれた人たちの、
おそらく最後の世代の親方。
往時は威勢のいい職人衆が闊歩し、家具の街と呼ばれた新橋・芝界隈の賑わい。

いまはもう遠くなった時代。
そのわずかな残香を感じながらの一日です。




2018年11月27日

ハイスツール


ナラでカウンター用ハイスツールを製作。
線の少ないデザイン、ステップの納まり・・・。思索に時間がかかりました。

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2018年10月26日

1/5 Fantasy


プロポーション確認用の1/5モデル。これから原寸製作図の作成。
その後、実物の試作・製作へと続きます。




2018年10月19日

最細2mm


1/5モデルのために旋盤でウォールナットを削る。
これだけ作るのに何本失敗したか。





2018年10月14日

円いダイニングテーブル



東京都北区のお客様に円卓を納品しました。
材料はウォールナット、直径1150mmと少々大きめの天板です。

お手持ちのウェグナーの椅子に合わせたい。という事で
普段より線の多いデザインで製作しました。

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2018年10月10日

道具をつくる職人


家具屋が「特注で刃物を作る」というと、鉋や鑿ではなく、ルータービットなど
機械工具の刃物を注文することを指します。
既製品の刃物では出来ない形を削りたい場合、刃物の図面を引いて刃物屋さんに
オーダーするのですが、先日刃物をオーダーしていた仲介の木工機械屋さんから
電話が入りました。

「刃物屋さんが体調を崩して入院した。高齢でもう作れないらしい」
「・・・!」

ついにこの時が来た。と思いました。
今の時代、ネットで探せばどこかの刃物屋さんがみつかると思うのですが、
やはり馴染みのある所は、値段も安く、仕事のやり取りが容易です。
最近世間では、職人の道具を作る職人がいなくなっている事が話題に
なったりしますが、自分の回りでもこの問題が出てきました。

前述の刃物はなんとか既製品で代用できましたが、
「新しい刃物屋さん探さなくちゃ」という機械屋さんの言葉は届くのでしょうか。
どうかいい結果が出ることを願っています。




2018年9月29日

ウォールナット


塗装と調整の繰り返し。だんだんと色が深くなっていく。